7日、還暦を迎えた
的場文男騎手が、計3レースの合計ポイントで優勝を争う騎手招待競走「ゴールデンジョッキーカップ」(園田)に出場。準優勝に輝き、60歳の誕生日に自ら華を添えた。
レースに先立ち行われた「出場騎手紹介イ
ベント」では、的場騎手が登場するやいなや観客から還暦を祝う声援が飛び交い、集合写真撮影時には的場騎手を中心に据えて撮影が行われるなど、お祝いムードの中、開催は進行。肝心のレースでは、勝利こそならなかったものの、終始果敢なレース運びに努め、見せ場を作った。
レース終了後には、園田競馬・大井競馬協力のもとインタビューの機会が設けられ、現在の心境や、今後の目標を語った。
― 還暦を迎えたという実感はありますか?
「あまり感じないですね。周りに言われても、『あぁ、60歳になったんだ』という感じ。自分の感覚ではまだ50歳くらいですよ(笑)」
― 一線級の騎手が揃ったカップ戦で準優勝。「まだまだやれる」という証明になったのではないですか?
「毎日、一生懸命ですよ。今も『若い子たちには負けないぞ』という気持ちはあるし、逆にその子たちに『頑張ればここまでやれるんだぞ』という見本にもなりたい。辞めることは簡単だけど、僕は馬を降りたら、ただのオジサンになっちゃうから(笑)。やはり“人間は頑張っている姿が美しい”と思うんでね。馬に乗れているうちは精一杯やります」
― 逆に今後引退を決意する時が来るとすれば、そのきっかけは何になりますか?
「ファンの皆さん、関係者の皆さんの期待に応えられなくなったときですね。幸いまだ勝たせてもらっていますが、迷惑を掛けることになったら終わりかなと。僕が勝つことで、喜んでくれる人がいるうちは頑張りたいと思います」
― 今後の目標を教えてください。
「達成できるかわからないけど、7000勝という数字が見えてきたんでね。その目標もあって、毎日頑張れる。皆さんも目標があれば毎日頑張れますよ(笑)!」
― ファンの方にメッセージをお願いします。
「この歳まで乗れているということは、ファンの皆様、競馬関係者の皆様の後押しがあっての事だと思っています。本当に感謝の気持ちで一杯です。これからも応援をよろしくお願いします!」
■「ゴールデンジョッキーカップ」結果
優勝:
田中学騎手(園田) 計34pt(9着-1着-5着)
2位:
的場文男騎手(大井) 計30pt(3着-5着-6着)
3位:
山口勲騎手(佐賀) 計29pt(4着-2着-10着)
※ゴールデンジョッキーカップ:中央および
地方競馬で2000勝以上を挙げる騎手を対象とする招待競走で、計3レースの合計ポイントで優勝を争う。