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“園田のアイドル”だったマコーリー「たくさんの人を笑顔にしてくれる馬でした」

  • 2016年09月26日(月) 17時20分
 園田競馬場で日本最高齢の誘導馬として活躍したマコーリー(セ31)が9月25日、老衰のため亡くなった。

 昨年10月16日、重賞・姫山菊花賞の誘導を最後に引退し、園田競馬場の装鞍所脇にある誘導馬馬房で余生を過ごしていた。引退の翌月にはパドックでファンへのお披露目イベントに登場するなど、引退後もアイドルホースとして活躍。日課の朝の散歩では、パドックまで行くと係員からニンジンや飴がもらえるため、嬉しそうに脚を高く上げて歩くなど元気に過ごしていたという。

 しかし、25日朝6時30分頃。いつもならご飯をねだるのだが、起き上がらないことに競馬場の警備員が気づいた。前日までは元気にご飯を食べていたマコーリーだったが、この日は朝から力がない様子で結局そのまま起き上がることはなく、15時20分頃、苦しむことなく安らかに息を引き取った。

 誘導馬業務に携わる人々は口を揃えてこう話した。

「園田競馬の収益が思わしくなく、コスト削減で誘導馬の廃止案が出たことがありましたが、ファンの皆様のおかげで危機を乗り越えることができました。おかげでマコーリーも長らく誘導馬を続け、競馬場で余生を過ごすことができました。ファンの皆様には本当に感謝の気持ちでいっぱいです」

 全国の地方競馬場には、重賞レースしか誘導馬が登場しないところもある。しかし、園田競馬場ではマコーリーと同じ経歴を持つアイスバーグ(23、ニュージーランド出身、JRA競馬学校→京都競馬場を経て園田競馬場へ)や、マコーリーが大好きだったというメイショウシャーク(19)が現在も全レースの誘導を行っている。

 マコーリーが園田競馬場にやってくる前から誘導馬業務に携わる新川光臣さんはこう話す。

 「おだやかで、たくさんの人を笑顔にしてくれる馬でした。誘導馬の先生として新米誘導馬も育ててくれました。メイショウシャークが安心してナイター競馬の誘導ができるのもマコーリーのおかげです」

 大きな功績を園田競馬場に残し、マコーリーは天へと旅立っていった。

 園田競馬場ではマコーリーを偲び、9月28日〜10月21日の競馬開催日に献花台を設置する。(詳しくは、そのだ・ひめじ競馬のHPをご確認ください)

(取材・文・写真:大恵陽子)

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