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混迷極める凱旋門賞 4歳以上牡馬はアタマより2、3着付けで

デイリースポーツ
  • 2016年09月29日(木) 06時00分
「魁!海外馬券術」

 出てくれば重い印を打つつもりだったラクレソニエールが回避。さらに混迷の度合いが深まることになった。

 人気のポストポンドには4歳以上の牡馬の勝利は極めて珍しいという過去のデータが立ちはだかる。ここ10年で1頭(07年ディラントーマス)しか勝っていない。59・5キロの斤量が大きな足かせとなって古馬を苦しめる。

 勝てはしないが過去10年中8回は4歳以上の牡馬が2着に入っている。リピーターが多く、ユームザイン(07〜09年)、オルフェーヴル(12、13年)、フリントシャー(14、15年)が複数回上位に食い込んだ。今年、この役が期待できるのは昨年3着のニューベイだ。この馬の2、3着付けを、という馬券戦術もアリではないか。

 また、凱旋門賞は結構荒れることもある。戦前の話題に全く上がっていなかった馬が勝ちをさらったのが11年デインドリームと12年ソレミアで、いずれも牝馬だった。前者は歴史的名牝だったのに、この時点ではその実力が知られていなかったための人気薄で、後者は予測のつかない大駆けだった。

 今年、人気のない牝馬を狙うならレフトハンドか。仏オークスではラクレソニエールから1/2馬身差の2着に入っており、前走ヴェルメイユ賞・仏G1は同じ日に行われたニエル賞のマカヒキより2秒以上速いタイムで勝っている。シルジャンズサガは最低人気に近いだろうがここ数戦は好走を続けており、この馬が絡めばソレミア級の大波乱になる。

 マカヒキは前走から中2週にもかかわらず3本の追い切りを行う順調な調整過程が伺える。クワラフォレの芝、リヨンの坂路、エーグルの芝と調教場所を使い分けているのも好感が持てる。広大なシャンティイ調教場を余すところなく使い、密度の濃い調教ができているはずだ。(海外競馬コーディネーター)
  ◇  ◇
 田中敬太(たなか・けいた)82年、滋賀県生まれ。06年から角居厩舎のレーシングマネジャーを務めたのち、現在はフリーとして海外競馬に関する情報の収集、海外遠征の提案や計画、また遠征馬に帯同し、海外の競馬主催者や輸送業者との段取り・折衝を行う海外遠征マネジメント業を営む。14年のドバイDFを圧勝したジャスタウェイや、今年のドバイ、米三冠レースで奮闘したラニにも帯同。凱旋門賞でもキズナジャスタウェイゴールドシップの挑戦をマネジメントした実績がある。

提供:デイリースポーツ

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