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今年の欧州3歳世代の中長距離馬は“不作”だった

デイリースポーツ
  • 2016年10月06日(木) 06時00分
「魁!海外馬券塾」

 凱旋門賞は、まず日本での馬券が41億円超も売れたことに驚いた。以前JRA職員との雑談で、どの程度売れるかと予想をしていたのだがその倍に近い額である。海外馬券は完全に日本に受け入れられたと言える結果だろう。

 本命を打ったファウンドが勝ち、▲に推したマカヒキは14着に敗れた。良馬場の勝ち時計は2分23秒61のレコード。超のつくハイペースで流れて各馬の持続力が問われるレースになった。現代の日本馬が最も苦手とする競馬になり、マカヒキは直線に入る時には圏外に去っていた。

 凱旋門賞で日本馬が2着に入ったのはいずれも2分30秒より遅いタイムになった時で、20秒台になった際はことごとく着外に敗れている。来年以降も必ず覚えておきたいデータだ。

 凱旋門賞は3歳馬が有利としきりに言われていたが、7着までを古馬が独占する結果になった。今年の欧州の3歳世代の中長距離馬は“不作だった”と結論付けていいだろう。今後の海外馬券の対象レースのメルボルンCや香港国際競走にも欧州馬は多数出走するだろうが、3歳馬は人気に推される馬でも疑ってかかるのが賢明かもしれない。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)

  ◇  ◇

 田中敬太(たなか・けいた)82年、滋賀県生まれ。06年から角居厩舎のレーシングマネジャーを務めたのち、現在はフリーとして海外競馬に関する情報の収集、海外遠征の提案や計画、また遠征馬に帯同し、海外の競馬主催者や輸送業者との段取り・折衝を行う海外遠征マネジメント業を営む。

提供:デイリースポーツ

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