今夏、2歳馬で最も脚光を浴びたのが
トラスト(牡2歳、栗東・中村)だ。英国ダービーにも登録された期待馬は、川崎競馬の河津厩舎からデビューし2連勝。
札幌2歳Sで
JRA勢を圧倒し、11年ぶりの地方所属馬Vを果たした。レース後、岡田幸オーナーは英国ダービー参戦から方向転換。
JRA所属として
日本ダービーを目指すことを発表した。
その
トラストが、28日に中村厩舎へ入厩する。北海道新冠町のビッグレッドファームでデビュー前の姿を一度だけ確認したという師は「走りが軽い。ダートよりも軽い芝で走るような走りなのに、すごい勢いで坂を駆け上がって行ったのを覚えている」と振り返る。
重賞Vの前走をこう分析する。「気性の勝った馬だし、ハナに行ったところで“勝つだろう”って思った」。もちろん、次走も注目される。「早く仕上がりそうだし、
東スポ杯2歳S(11月19日・東京)あたりかな。洋芝よりも軽い芝がいいと思う」。19年2月いっぱいで定年を迎えるトレーナーにとって、
日本ダービー挑戦はあと2回。「最後のチャンスを与えてくれた」。新たな馬と人のドラマは始まったばかりだ。(デイリースポーツ・井上達也)
提供:デイリースポーツ