第41回
エリザベス女王杯を制した
クイーンズリングは14日、栗東の自厩舎で過ごした。
「レース後もすぐに息が入っていました。カイバもしっかり食べています」と担当の矢野厩務員は笑顔で話した。
レースはゲートから移動するバスの中で見ていたという矢野厩務員。これまで何度か
クイーンズリングがGIを勝つ夢をみたそうだが、「あの展開はなかった」と、出遅れた後に直線で馬群を割って駆け上がってくるという展開に驚いていた。
戦前、体調はすこぶるよかった。
ミルコ・デムーロ騎手が騎乗した1週前追い切りは結構ハードな内容だったが、「追い切りの数分後には、まるで寝ているような静かな息づかいをしていた。心肺機能がすごいと改めて思った」とのことだ。
この春までは体質も弱く、競馬で思うように力を発揮できずにいた。
「特に3歳時は弱かった。
オークスの後は倒れるんじゃないか、というほど力を使い果たしていた。今年の春先も電気治療をしながら体を維持してきたが、この秋からはそれも要らないほど体質が強くなった。3歳の頃のことを思うと、今の体力のついた姿は夢のよう。前哨戦からしっかり戦えるような馬に育ってよかったです」
(取材・文:花岡貴子)