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レッドアンシェルなど、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

  • 2016年12月15日(木) 12時45分
 今週の栗東は冬らしい曇りがちな空が多く、時折、雨も降るような天気。13日は明け方にしっかり降って、14日夜もある程度雨が降っている。ウッドチップにその影響があると思われたが、坂路馬場とCコースでは多少時計の出方が違っているように思えるだけに、そのあたりは各馬場で解説する。

 気温は15日の調教開始前が0℃。かなり冷え込んでおり、いよいよ冬らしい天候になってきた。これからはウッドチップ馬場にも凍結防止剤が散布されるので、その影響で時計を要する馬場になってくることもあるだろう。今週の時点ではさほど影響が出ているようには思えない。

【坂路/4F51.9秒】
 14日。一番時計はミッキーアイル(栗東・音無秀孝厩舎)の4F50.6秒。阪神カップ(12月24日・阪神芝1400m)の出走を予定しており、先週も速い4F時計をマーク。もともと追い切りで動くタイプとはいえ、これだけの時計を出せるのは絶好調だからこそ。

 ちなみに二番時計はドルチェリア(栗東・笹田和秀厩舎)の4F50.7秒。これらの数字を見れば走りやすい馬場に思えるが、4F51秒台の頭数は多くないので、決して時計が出る馬場ではない。むしろ、4F時計の速い馬のラスト1Fが12秒後半から13秒要している点から重くて時計の出にくい馬場だったと判断した方がよいのかも知れない。

 そんな馬場にもかかわらず、全体も速く、終いもしっかりしていたのは朝日杯FSに特別登録しているマテラレックス(栗東・森秀行厩舎)。併せたゴールドファームには遅れているが、止まったというよりも瞬発力で劣っただけ。ここまで2000mの距離経験しかないが、2F24.0秒で動くことができるスピードがあれば、2Fの距離短縮は全く問題ない。

 先週の馬場差が「±0.0秒」。雨の影響もあったのか、先週に比べると全体的な時計の出方が少し遅め。よって馬場差は14日、15日とも『+0.3秒』で記録している。

【CW/5F66.5秒】
 14日。トレセンニュース(栗東・池江泰寿厩舎)やミスエルテ(栗東・池江泰寿厩舎)のゴール前の伸びが鋭かった印象で、これは開場直後だったからと思っていたが、調教時間終了間近に追い切ったカラビナ(栗東・藤岡健一厩舎)も鋭い伸び。これらは性別やクラス、年齢もバラバラだが、状態が良い馬であれば、しっかりと走ることができる馬場。そういった判定でよいだろう。

 15日。朝日杯FSの最終追い切りを行ったレッドアンシェル(栗東・庄野靖志厩舎)。1回目のハローが終了した時間帯に加藤祥太騎手が跨って、単走だったが、周囲に馬が全くいなかったこともあり、少しフワフワしたような走り。この様子からも気性的には距離延長に対する不安はさほどない。

 フワフワした分、時計は6F85.5〜5F68.7〜4F52.5〜3F38.3〜1F12.3秒と全体は遅め。これは全く問題ないが、走っている姿を見ていると少しピッチ走法で、広い馬場で長い直線となれば、パワー負けするかも知れない。ただし、器用さがあるタイプだけに、混戦になった時の立ち回りの巧さは魅力だろう。

 先週の馬場差は「-0.3秒」。馬場差の判定が難しいところだが、当項の冒頭にも記したように、状態が良ければ時計は出るので、馬場は重くないと判断。よって馬場差は14日、15日とも先週とほぼ同じ『-0.2秒』で記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 今週の芝馬場は、追い切りの雨の影響を危惧した厩舎が多く、14日、15日ともに追い切り多数。特に14日は30頭を超える頭数で、久しぶりに賑わっていた。馬場に関しては、さすがに緩く、時計も要していた。もちろん芝の塊も飛んでいるし、遅い時間帯になればなるほど走りにくい馬場になっていただろう。馬場差に関しては時間帯関係なく14日、15日とも『+1.0秒』で記録している。

 ポリトラック馬場も芝同様に追い切り頭数が増加。こちらは雨が降ったことでグリップが利く馬場となり走りやすい印象。極端に速い時計をマークした馬はいないものの、ゴール前の脚色はどの馬も素晴らしく見えた。馬場差に関しては14日、15日とも『-1.0秒』で馬場差を記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

(取材・写真:井内利彰)

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