「
中山金杯・G3」(1月5日、中山)
17年も池江厩舎で幕開けだ。一年を締めくくる
グランプリを
サトノダイヤモンドで制した池江厩舎が、新年恒例のG3に外国産馬の
ストロングタイタンを送り出す。目下3連勝中と勢いに乗る4歳馬。軌道に乗った今なら、重賞初Vも夢ではない。14年
オーシャンブルー、15年
ラブリーデイに続くVで、常勝軍団を勢いづける。
光と影-。大一番を制してスポッ
トライトを浴びる馬がいれば、静かにターフに別れを告げる馬もいる。
有馬記念をVで締めくくった
サトノダイヤモンドが前者ならば、21日に電撃引退→種牡馬入りした
ラブリーデイは後者。G1・2勝馬としては、あまりにもあっけない幕引きだった。
「寂しいですね」。そう語るのは、かつて
ラブリーデイを担当していた山元助手。それでも、彼が下を向くことはない。常勝軍団の池江厩舎。スター候補が次々と芽を出す。「後釜?そうなってほしいですね」と期待を込める
ストロングタイタンは、夏の小倉で500万下を勝ち上がり、破竹の3連勝で一気にオープン入り。ここにきての成長は急だ。
前走の
修学院Sは中団から鮮やかに差し切り、1分58秒6の好時計でV。
コロンとした体形で、地面を叩きつけるような独特のフォームだが、パワーだけではなく、スピード競馬にも柔軟に対応できることを証明してみせた。
急成長に、兼武助手も驚きを隠せない。「初めはダート馬のイメージがあったけど、ここにきて力をつけているよう。勝ちっぷりが強いですからね」。試金石の一戦を迎えるが「いきなりの重賞挑戦でも楽しみ」と潜在能力の高さに期待する。
担当の山元助手は「ウチにはダイヤモンドがいますから。プレッシャーはありません」と冷静沈着。だが、
ラブリーデイの快進撃はこの舞台から始まった。偉大な先輩の足跡をなぞり、初タイトル奪取で看板馬との距離を詰めたい。
提供:デイリースポーツ