「
京都金杯・G3」(5日、京都)
菊花賞3着馬
エアスピネルが3日、栗東坂路で軽快な動きを披露し、好仕上がりをアピールした。前走から一気の距離短縮だが、マイル戦では3戦2勝、2着1回と連対率は10割。V発進で念願のG1獲りに弾みをつける。阪神C3着の
フィエロは、栗東坂路でシャープな伸びを見せ、中1週でも元気いっぱいだ。
ムーンクレストも栗東坂路で、負傷離脱から実戦復帰する藤岡佑を背に、力強い動きを見せた。
絶妙なさじ加減で、万全の態勢を整えた。
エアスピネルの最終リハは栗東坂路で単走。脚元の感触を確認するように、最初の1Fは15秒3とゆったりとしたリズムで入る。外ラチ沿いで徐々に四肢の回転数を上げ、14秒4-13秒6と美しい加速ラップを踏む。最後まで脚色は衰えることなく、4F56秒2-40秒9-12秒9を刻んだ。
笹田師は「気持ち良く走っているように見えたし、先週までで態勢は整っているから。きょうは息が入る程度の調整。予定通り」と満足感を漂わせた。
菊花賞3着以来、約2カ月半ぶりの実戦だが、「徐々に大人の体つきになってきた。この時計でもスムーズに折り合っていたし、精神的にも成長が見られる」と手応えは十分だ。
昨年は
皐月賞4着、ダービー4着、
菊花賞3着とクラシック“皆勤賞”。無冠には終わったが、「能力があるところは見せている。距離適性でこの馬より上位の馬がいたということだろう」と冷静に振り返る。「逆転できるように、この馬の距離適性で戦っていかないと。マイルはデビューの頃に実績がある。2000メートル以内が一番力を発揮できると思う」と自らの主戦場で勝負していくつもりだ。
明け4歳馬にとっては酷量とも言えるハンデ56・5キロにも、「実力を見込まれてだろうし、克服してほしい。同世代と古馬との戦いは違う。どういう競馬をしてくれるか楽しみ。何とか(今年は)G1タイトルを獲らしてやりたいと思っているしね」と期待大だ。
“一年の計は
金杯にあり”-。未勝利に終わった昨年の分も、V発進でさらなる飛躍への一歩を踏み出す。
提供:デイリースポーツ