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【中山金杯】ツクバアズマオー重賞初制覇 G1戦線へ第一歩「有馬まで行ければ」

デイリースポーツ
  • 2017年01月06日(金) 06時00分
 「中山金杯・G3」(5日、中山)

 1番人気ツクバアズマオーが直線、力強く抜け出して勝利。明け6歳で本格化したステイゴールド産駒が、重賞初制覇を決めた。2着は6番人気クラリティスカイ、4連勝を狙った2番人気ストロングタイタンは9着に終わった。

 歌舞伎役者だったら「こいつぁ、春から縁起がいいぜ〜」と大見えを切ったに違いない。尾形充師は来年2月で定年。G1を狙う事実上のラストイヤーになる。心中を察知したかのように、ツクバアズマオーが力強くストライドを伸ばす。クラリティスカイをきっちりと差し切り、最高の初夢をプレゼントした。

 吉田豊は「競馬の一年は金杯から。人気だし勝てて良かった。スタートはいつも不安がある馬。きょうはまずまず出たが、位置取りは思ったより後ろに。でも、前が飛ばしていたから自分のリズムで走らせようと心掛けた。今後、大きいところを狙えるように頑張りたい」と寒風の中、熱い胸の内を語った。

 中団の後ろは結果的に絶好のポジション。尾形充師が「内には入れるな、とだけ指示。思ったよりも流れたし、運があった」と言うように、流れが向いたのは確か。しかし、人気を背負って期待に応えた勝利は価値大だ。

 尾形充師は開業翌年の83年金杯ヨロズハピネス)で平地初重賞Vを達成した。思い出深いレースをツクバオーが勝ち、G1への階段を一段駆け上がった。

 祖父・故藤吉師は昭和の日本競馬界を代表するレジェンドだった。同師は3代目だが後継者はいない。育てた代表馬はあのグラスワンダー。「今年が最後のチャンスだから有馬記念まで行ければ。荻原昭二オーナーもお年だし、一緒に引退しようかとも話しているんです」と夢を追い続ける。

提供:デイリースポーツ

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