「
シルクロードS・G3」(29日、京都)
堂々の一番時計だ。
京阪杯で重賞初制覇を果たした
ネロが26日、2カ月のブランクを感じさせない走りで栗東坂路を躍動。コンビ再結成となる浜中を背に、4F48秒5の超抜時計をマークした。トップハンデタイの57・5キロを克服し、二つ目のタイトルをつかんでみせる。
予想をはるかに上回るスピードだった。前日に「恐らく(4F)50秒ぐらいでしょう」と話していた日高助手を見返すように、
ネロが栗東坂路で圧巻のリハ。朝一番に追われ、先行する
ウリボー(障害未勝利)をラスト1Fでパスすると、はじき出したタイムは4F48秒5-36秒1-12秒5。ハードに追われて1馬身先着を果たした。
自己ベストは昨年のアイビスSDの中間時計(7月17日)で記録した4F48秒2だが、最終追い切りの時計では過去最速だ。騎乗した浜中は「速いな、と思いましたよ。しっかり併せて、全体的に速いペースを維持した感じ。馬も(調教を)分かっているようで、動き自体も良かった」と期待以上の内容に笑みを浮かべた。
久々にコンビを組むが、既にシミュレーションはバッチリ。追い切りで豪快な追走先着を果たして「ハナにこだわる馬じゃない」と抱いていたイメージとシンクロさせた。今の京都芝はやや時計を要すが、道悪で圧勝した
京阪杯からも、パワフルな走りは晴雨兼用。「良馬場でも走れるけど、他が苦にする分、道悪ならなおいいかも」。充実期を迎えた“皇帝”が、重賞連勝でG1獲りへ名乗りを上げる。
提供:デイリースポーツ