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小倉大賞典・G3」(19日、小倉)
15頭を引き連れ、迷いのない逃げを打つ。自らの立ち位置で勝負を挑んだ
マルターズアポジーが、最高の形で逃亡劇を完結させた。
前半の1000メートル通過が57秒6。ハイペースをつくり出しラ
イバルのスタミナを奪い、2走前の
福島記念に続く2度目のタイトルをゲットした。11年4月以来の小倉参戦となった武士沢は、これが小倉での初勝利。「前に行く馬が何頭かいたけど、やはり初速が違いました。向正面でうまくハミが抜けてくれたし、G1での経験(
有馬記念15着)も糧になっているように思います」と笑顔で相棒の頑張りをたたえた。
1週間前に美浦から小倉入り。当初は馬体減に悩まされたが、日を追うごとに環境にも慣れて回復した。中村助手は「滞在するのは初めてでしたが、着実に体も戻ってくれた。力を出すことができて本当に良かった。平たん小回りの1800メートルはベストですね」と喜んだ。輝きを取り戻したこん身の逃げで、これからもターフを沸かせてくれるだろう。
提供:デイリースポーツ