「
チューリップ賞・G3」(4日、阪神)
無敗の女王が
トライアルを難なく突破。2馬身差の完勝劇でデビューからの連勝を“4”に伸ばし、
桜花賞(4月9日・阪神)へ向けて盤石の態勢を敷いた。2着
ミスパンテール、3着
リスグラシューまでが本番の出走権を獲得。
ダノンディーヴァは6着に敗れ、
M.デムーロの重賞連勝は4週でストップした。
怪物と呼ばれた父フランケルが主戦場としていたマイルで、またしても
ソウルスターリングが強烈な輝きを放った。強過ぎる。たとえ
トライアルであっても主役の座は譲らない─。そんな女王としての威厳を感じずにはいられなかった。2着馬との差は2馬身。右ステッキに反応して後続を引き離すと、孤高の領域へと飛び込んだ。
「いいスタートを切って馬の後ろでいいポジションにつけると、すぐに
リラックスしてくれました。直線の反応はとても良かったですし、頭が良くなっている、と感じました。
桜花賞がとても楽しみです」。ルメールは、まず精神面の成長を感じた、と話した。
3歳牝馬ながら、長距離輸送を経ても心がぐらつかない。馬体重は阪神JF制覇時より4キロ増の476キロ。しっかりと良質の筋肉が張り付いていた。
名将・藤沢和師は「前走は内枠でしたが、外枠でまた違った競馬ができたことは良かった」と振り返り、「とても前向きな性格だったのですが、それが随分穏やかになってきました。今までにないタイプの強い子です」と進化を実感。自身が管理して、無敗のまま桜の女王となった04年
ダンスインザムード以来、13年ぶりとなる
桜花賞制覇が、限りなく現実へと近づいた。
無傷の4連勝を決めて
チェックメイトは完了。怪物の遺伝子が歓声を運び、戴冠へのカウントダウンが始まった。
提供:デイリースポーツ