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高松宮記念・G1」(26日、中京)
今回のメンバーなら勝機アリ-。京都牝馬S2着の
ワンスインナムーンが虎視たんたんと下克上を狙う。急きょ路線変更して臨む一番だが、6F戦はこれまで2戦全勝。G1初挑戦とはいえ、軽視しては痛い目に遭いそうだ。
主役不在の電撃6F戦。前哨戦で新勢力が一気に台頭した流れを考えれば、それも当然だろう。誰もがチャンスありと挑む大一番、急きょの路線変更を決めた
ワンスインナムーンも虎視たんたんと勝機をうかがう。
重賞初挑戦だった前走の京都牝馬S。大外強襲のレッ
ゴードンキとの追い比べに屈して2着惜敗となったが、先行集団の外めからスッと抜け出したあたりに近況の充実度が感じられた。その後、陣営は
ヴィクトリアマイルを春の最大目標に定め、いったんは
春雷Sと阪神牝馬Sの両にらみとしたが、トレーナーは一転、GI参戦を表明した。「今年のメンバーならうちの馬にもチャンスがあるのではないかと思って」と理由を打ち明けた。
最終リハを翌日に控えた21日朝は、美浦南の角馬場でじっくりと馬体をほぐした。「急きょトレセンに帰してきた形だけど、馬も競馬が近いと分かっている。先週に
石橋脩が乗り、しまい重点にやってから良くなっていますよ」と状態面は心配ご無用といった様子。
「ベストは芝の1400メートル」と師は断言するが、芝1200メートルは2戦2勝。「まだ成長途上の段階だけど、センスがいい馬。この距離も守備範囲内」と条件面に不安はない。百戦錬磨の古豪、そして勢いある同世代を敵に回して天下取りを狙う桶狭間の決戦。乱世の風雲児と称された織田信長のように、金星奪取で下克上を果たしてみせるか。
提供:デイリースポーツ