「
高松宮記念・G1」(26日、中京)
前走のオーシャンSで重賞初制覇を飾った
メラグラーナが、栗東坂路で最終追い切りを行った。抜群の動きでラスト1F12秒2という万全の仕上がり。重賞初Vの勢いに乗って、今度は一気にG1初V、短距離界の頂点へと駆け上がる。
G1タイトルへ向け、視界は極めて良好だ。オーシャンSを制して勢いに乗る
メラグラーナは23日、大下(レースは戸崎圭)を背にして、栗東坂路で猛烈な最終デモ。引っ張り切りで坂を駆け上がり、手応え通りにラスト12秒2で豪快に弾けた。
直前に、
池添学師は乗り役の大下に4F52秒台の指示を出した。その注文に応えて、モニターには52秒4が映し出された。「うなっとった。気が入っている。過去に比べたら体も精神的にも一番充実している」と重責を見事に果たした大下は、出来の良さに目を見張った。
ここまでは指揮官の青写真通り。昨秋の中山で
セプテンバーSを勝ってオープン入りした際、鞍上の福永は「1年後の
スプリンターズSが楽しみだ」と話していたが、トレーナーはその時点で半年後の
高松宮記念を見据えていた。「中山より中京の方が合っていると思うから」。道悪の
京阪杯大敗という誤算はあったが、その後連勝を飾り、晴れて大舞台へ。「ちょうどいい体重で臨めると思う。順調に調整できていますね」と仕上げに自信をうかがわせた。
開業3年目のトレーナーにとって、
メラグラーナは「一番思い入れの深い馬」。初勝利をプレゼントしてくれたのも、重賞初Vを挙げたのもこの馬だった。こうなるとG1初制覇の期待も託したくなる。「トップジョッキーですから、全て任せるだけです」。鞍上の戸崎圭と
池添学厩舎は、19戦8・3・1・7と勝率4割を超える抜群の好相性。頼れる名手とのタッグで、短距離界の頂点をつかみ取る。
提供:デイリースポーツ