「
ダービー卿CT・G3」(1日、中山)
直線残り200メートルで外から並ばれるともうひと伸び。粘り腰を見せた5番人気の
ロジチャリスが、4度目の重賞挑戦で初のタイトルを手にした。
好スタートを決め、「多少無理をしても前につけた方がいい馬」と、初コンビの内田博は迷わず手綱を押して2番手へ。稍重の馬場状態とはいえ、マイル戦で前半の5F通過が60秒0の落ち着いた流れにもうまく乗り、4角では持ったままで先頭へ。
いったんは外から来た
キャンベルジュニアに前へ出られたが「余力があったので、むしろ並んでもらったら馬にやる気が出て、いい形になった」と鞍上に焦りはなかった。最後は560キロの巨体を揺らし、ラ
イバルをねじ伏せるように悠々とゴール板を駆け抜けた。
厩舎に初重賞&初G1をもたらした
ブラックホークが制した(98年)思い出のレース。08年
サイレントプライド以来、3勝目となった国枝師は「巡ってくるもんだね。またここから始めます」と感慨深げ。直線で差し返したシーンを「騎手の気迫じゃないか。内田騎手がうまく乗ってくれたね」と、今年の初重賞Vとなった鞍上をほめたたえた。この春はマイル戦線に照準を定め、偉大なる厩舎の先輩が歩んだ道を進むことになりそうだ。
提供:デイリースポーツ