「
桜花賞・G1」(9日、阪神)
美浦坂路での最終調整を終え、力強くうなずく。「
リラックスしているね」。開業4年目の
奥村武師は7日、
ライジングリーズンに視線を飛ばしながら表情を引き締めた。「ここまでうまくきた」と仕上がりに太鼓判だ。
本番を2日後に控えても、姿勢にブレはない。助手時代は10年に牝馬3冠
アパパネを担当。「みんなに聞かれるけど、調教師になっても一緒。責任の向く方が違うだけだよね。助手時代と心境は変わるかなと思ったけど、同じだった」と笑う。プレッシャーとの戦いを経験してきた40歳。若きトレーナーは、どこかベテランのような余裕を漂わせている。
週初めの月曜には2歳馬の下見がてら、宮崎の鵜戸神宮に立ち寄った。「普段は神社とか行かないんだけど、たまたま通り道で」。亀石の枡形に入れば願いがかなうという“運玉”を一発で投げ入れ、木曜は「理想的」と語る1枠2番を引き当てた。雨予報も減点にはならないタイプ。強烈な追い風を背に、大仕事といく。
提供:デイリースポーツ