「ニュージーランドT・G2」(8日、中山)
開口一番、シュタルケは「
パーフェクトレース」と満足そうにうなずいた。12番人気の
ジョーストリクトリにとっては何もかもがうまく転がった。
出たなりで序盤は内ぴったりの5番手。4角を回ったところではラチ沿いがパックリとあいた。直線で追い出すと左ステッキ連打に鋭く反応し、急坂のてっぺんで1馬身前に出た。雨で重たくなった馬場に、ラ
イバルが苦しがって伸びあぐねるなか、悠々と先頭でゴール板を駆け抜けた。
鞍上は「ペースもあまり速くなかったし、手応え良く5、6番手に。インに進路が見つかったのでじっとしていた。こういう馬場も向いていたんだろう」と振り返り、自身ではこの日3勝の固め打ちに「グレイトデー」と会心の笑みを浮かべた。
父が3着(09年)に敗れた舞台で待望の重賞初制覇。その父にも重賞初Vのプレゼントとなった。押田助手は「冬毛が抜けて硬さもなくなった。当初から能力に期待していた馬が、ようやく走ってくれた」とホッと胸をなで下ろした。もちろんこの後は
NHKマイルC(5月7日・東京)へ向かう見通しだ。3歳マイル王に輝いた父に続けと、目を覚ました素質馬が府中での頂上決戦を目指す。
提供:デイリースポーツ