「
皐月賞・G1」(16日、中山)
牝馬69年ぶりの
皐月賞Vへ向けて、
ファンディーナが12日、栗東坂路を力強く駆け上がった。年明けデビューで今回が4戦目となるが、大きなフットワークは好調キープを伝える。競馬センスの高さを武器に牡馬を蹴散らすか。
偉業達成への準備は整った。
ファンディーナが万全の仕上げで歴史的快挙に挑む。
栗東坂路でいつも通りの2本追い。4F77秒4-57秒1-18秒4で駆け上がったあと、13分後に再び登坂した。
インヘリットデール(3歳未勝利)を追走。ゴール前だけ強めに追われると、一杯に追われる相手に3馬身先着。4F54秒5-39秒5-13秒1をマークしてフィニッシュを決めた。
1月22日のデビューから、全て中3週で使われて今回が4戦目。高野師は「既に仕上がっているので。調教で能力アップは考えず、今の状態を保つ感じで整える程度。無理のない調教ができた」と納得の表情を見せる。
ここまで3戦3勝と、無敗で突き進んできた。特に重賞初Vを決めた前走の
フラワーCは5馬身差の圧勝。直線は鞍上がターフビジョンで後ろを確認する余裕があったほどだった。「相当強いレースをしないと次のステージに進めないと思っていた。馬が行く気になったので加速したけど、強かった」。その内容に胸を張った岩田は感触を確かめるため、前日の11日に栗東CWと坂路で騎乗。「落ち着きがありました」と順調な調整ぶりを確認した。
4勝目を狙う舞台は
桜花賞ではなく、牡馬相手の
皐月賞。主戦は「この馬の能力を信じて乗るだけ。初めて牡馬の一線級と戦うので、どんなレースをするか楽しみ」と力を込める。
ウオッカ、
ブエナビスタ、
ジェンティルドンナなど、牡馬まさりの牝馬とコンビを組んできた岩田だが「名牝になる器だと思う」と将来性を評価する。
勝てば、1948年
ヒデヒカリ以来となる69年ぶりの牝馬Vとなる。ただ、指揮官は「意識していない。自分の力を発揮させること。その点だけに集中している」と自然体を強調。そして「無事に走ればダービーへ」とさらなる野望を口にした。牝馬の枠を超えた
ディープインパクト産駒が、まずは第1冠で牡馬斬りを狙う。
提供:デイリースポーツ