「
アンタレスS・G3」(15日、阪神)
激しい攻防が展開される直線半ば、馬群を割って
モルトベーネが一気に先頭へ躍り出る。まるでほかの馬が止まったかのような鋭い末脚を繰り出し、そのまま勢いが衰えることなく先頭でゴールラインを越えた。5歳の春にして、うれしい重賞初勝利だ。
馬名は母国イ
タリア語で『とても良い』の意味。
M.デムーロが「
モルトベーネ!
モルトベーネ!」と笑顔で引き揚げてくる。「スタートが良かったし、最後までずっと楽だった。馬がすごく良くなっているね」。今年で既に重賞7勝目となったV請負人が、パートナーの好走をたたえた。
先行集団の後ろを無理なく追走し、「4コーナーを回った時の手応えが抜群だった」と鞍上が振り返る完勝劇。松永昌師は「力をつけているね。前走(
名古屋大賞典4着)は馬場が合わなかった。地方の馬場は全くダメなので、これからは中央を中心に使っていきたい」と方針を明かした。次走は未定だが、完全に本格化した
ディープスカイ産駒には『とても良い』未来が待っているはずだ。
提供:デイリースポーツ