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先週の中山、高速馬場化「3つの原因」とは/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2017年04月21日(金) 18時00分
 突如、時計が速くなった先週の中山芝に戸惑った人は少なくなかっただろう。かくいう記者もその一人だが、実際皐月賞ほか、出走馬の関係者もそう感じた人間は多かったようだ。

 数多く聞かれたのが「突然、あれだけ馬場が変わるのはおかしい。ローラーをかけたに違いない」という声だったが…。以前にも当欄で触れた通り、JRAでは現在、ローラーをかけることはほとんどないそうで、先週の中山に関しても「かけてはいないし、ローラーをかける場合は、ホームページなどに掲載される馬場情報に必ず記載する」との返答をもらった。

 では、なぜ時計が速くなったのか? 中山競馬場の馬場造園課・松原課長の回答は…。

「先週の中山は火曜に42.5ミリの雨が降り、木曜までは稍重でしたが、その後は金、土、日と晴れ、特に土曜は一日中、風がとても強かった。その風で、急激に馬場の表面だけ乾いたんです。土曜から気温がグッと上がったのも、乾燥した原因のひとつですね」

 そして、もうひとつの要因が土曜夜の雨予報だという。

「雨が降るということで土曜の競馬が終わった後に散水をしなかったんですが、結果的に予報が外れてしまった」

 ということは予報に関係なく散水すればよかったのか? 散水によって必要以上に芝に水分を含んでしまっては、それはそれで2015年にゴールドシップが勝った天皇賞・春の時のように「馬場があんなに重くなっているのはなぜなんだ?」と批判される恐れがあり、慎重にならざるを得ないのだろう。

 結局のところ、強風に、気温の上昇、さらには雨予報が外れてしまったことによる複合的要因が、時計の出過ぎる硬い馬場を生んだということか。馬場も“生き物”で刻々と状況が変わることが今回の一件でハッキリしたわけだが、今後のためのひとつの教訓は「雨予報が外れた時はいつも以上に馬場が硬くなる」ケースもあるということだろう。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

東京スポーツ

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