「
ヴィクトリアマイル・G1」(14日、東京)
実質的な追い切りは先週3日の1週前で済ませている。静かな調教で最後の味付けをした。
レッツゴードンキの最終デモはテンションを上げすぎないことが最大のポイント。
10日、開門直後の栗東坂路。単走で現れるとすぐにコースを内ラチ沿いへと変えた。「最初から外へ持って行くと行きたがってしまう。だから内から真ん中へ」と梅田師はメニューの意図を説明した。それを理解したドンキはゆったりと登坂。時計がかかる馬場状態の中、4F53秒5-12秒0を軽快に駆けた。
「ラストを追うことなく、この馬場でこの時計なら。無理することなく出したタイムですから」と師はうなずく。計算通りの追い切りができた。
桜花賞以降、勝ったのは
京都牝馬Sのみ。激しい気性が陣営を苦しめた。だが年齢を重ね、調教の工夫で折り合い面で進境、ここ4戦は
高松宮記念2着を含め大崩れしなくなった。
「ここにきて落ち着きが出て、控える競馬ができるようになりました。同時に直線で伸びるようになった」。主戦の岩田は待望の本格化に目を細める。
ここは輝きを完全に取り戻す舞台。「ようやく力を出せる状態まで戻ってきた。もう1つタイトルがほしい」。指揮官の目は、はっきりと2年1カ月ぶりのG1勝利を見据えている。
提供:デイリースポーツ