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【ダービー】藤沢和師、無理に狙ってもダメ…クラシック勝利は“時期”が決める

デイリースポーツ
  • 2017年05月24日(水) 06時05分
日本ダービー・G1」(28日、東京)

 開業30年目、今度こそダービートレーナーの仲間入りがかなうのか。藤沢和雄調教師(65)=美浦=は、これまで18頭を送り出し、02年シンボリクリスエス、03年ゼンノロブロイの2着が最高。JRA全国リーディング首位12回、JRA重賞100勝(うちG1・24勝)など輝かしい実績を誇る師も、まだ競馬の祭典を勝っていない。先週のオークスソウルスターリングで制した勢いで悲願Vを狙う。今回を含めダービーに挑戦できるのはあと5回。レイデオロで挑む胸の内を聞いた。

 (調教助手時代に、藤沢和師はカツトップエースシンボリルドルフと2頭のダービー馬に間近で接した)

 -当時ダービーというレースをどう見ていたのか。

「そんなに遠くはない印象を抱いていた。しかし、調教師になって、そこまで持っていくのは大変だと実感したね」

 -調教師になって初挑戦は89年のロンドンボーイ(22着)。次は13年後の02年でシンボリクリスエスが2着。あのダービーは大きな転換点になったと聞く。

武豊君で青葉賞を楽勝したが、『秋になったら良くなります』と言った。「エッ?」と思ったよ。本番でユタカ君はタニノギムレットで勝ち、クリスエスは完敗。彼は多くの有力候補に乗っていた。猫の額しか見ていない我々とは違う、王道を来た馬は強いと痛感させられた」

 (実際、クリスエスは秋に天皇賞・秋有馬記念を制し、2年連続で年度代表馬に。武豊の予言は的中した)

 -翌年のゼンノロブロイも2着。その後この馬も4歳でチャンピオンになった。以降、クラシックにこだわらない調教師、というイメージが定着した。

「こだわらないというのではなく、クラシックは無理して狙ってもダメ。成長に合わせて仕上げる考え方は変わらない。クラシックを勝つチャンスとは、時期が来てそういう馬を預かればということだと思う」

 -日本競馬はさまざまな面で進化した。

「牧場の施設、乗り手や装蹄師の技術、栄養管理、全てが進んだ。今はJRAに劣らないインドアの調教施設を持つ牧場もある。1歳の11月あたりから乗りだせば、健康な馬なら2歳の6、7月に競馬を使える。だから私も昨年、たまたま牡牝の2歳チャンピオンに恵まれた。別に先が短いから焦ったわけではないよ(笑)」

 -調教師は以前にも増して、早い段階、特に3歳での結果を求められている。

「そうそう。厩舎に来てすぐ1F15秒程度を平気で走れる馬がたくさんいる。今は厩舎でイチから仕上げていく時代ではない」

 -レイデオロは久々の皐月賞で5着。ダービーに期待が膨らむ内容だった。一番の長所は。

「母のラドラーダがとにかく利口だった。よく似ていて余計なことをしない。ガッツがあるしね」

 -手応えは。

皐月賞は位置取りが後ろ過ぎたし、流れも向かなかった。クリストフ(ルメール)は1週前追い切りの後、『もうやらなくて大丈夫』と、いい感触を得たようだ」

 -師にとってこのダービーの意味は。

「(15年前に)ユタカ君が言ったように、秋になってからの馬か、ここで確認できると思っているよ(笑)」

提供:デイリースポーツ

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