「
日本ダービー・G1」(28日、東京)
出走馬18頭と枠順が25日に確定。
武豊のダービー6勝目を後押しする、強烈な追い風が吹いた。騎乗馬
ダンビュライトの枠順は1枠1番。過去10年のダービーで4勝を誇るポールポジションを引き当てた。
「内がいい、1番がいい」。枠順発表前、希望の枠を聞かれた名手は、まさにこの番号を口にしていた。
ディープスカイ(08年)、
ロジユニヴァース(09年)、
エイシンフラッシュ(10年)、そして自身が戴冠へと導いた
キズナ(13年)が、このゲートからスタートして頂点を極めている。
先週の
オークスでも1枠の2頭がワンツー。内有利の馬場傾向を如実に示している。生野助手も「先行する馬ですし、いい枠を引けましたね。ロスなく運べれば」と笑みを浮かべた。追い切り翌日の25日は運動のみ。「今回は調子が良さそうですよ」と出来にも自信アリだ。勝ち鞍は新馬戦の1勝のみだが、3戦連続3着と成績は安定しており、
皐月賞も自ら動いて行く、負けて強しの競馬だった。
皐月賞3着馬の頂点奪取は、近10年では
エイシンフラッシュと
ディープブリランテ(12年)が成功。さらにさかのぼれば
スペシャルウィーク(98年)、
タニノギムレット(02年)と、
武豊自身が乗ったケースも2例ある。2歳戦実施開始の46年以降、1勝馬の戴冠はないが、天才・ユタカなら、そして絶好枠ならと、期待は高まる。「何度でも勝ちたい」と貪欲さをむき出しに挑む28度目の夢舞台。前人未到のV6へ、持っている男が今年も魅せる。
提供:デイリースポーツ