安田記念(GI・東京芝1600m)に出走する各馬が、5月31日(水)にそれぞれ最終追い切りを行った。各馬についての関係者のコメント。
■前走の
マイラーズC(GII)で3着の
ヤングマンパワー(牡5・美浦・
手塚貴久)について、手塚調教師。
「先週、今週としっかりやっていますが良い動きでしたし、前走よりも状態は良いですね。暑い時期の方が調子が良いようです。メンバーは強いですが、何の不安もなくレースを迎えられるでしょう。今回はある程度の位置での競馬になりそうですし、前が詰まることもないでしょうから、自分の力を出せると思います」
■前走のダービー卿CT(GIII)で重賞初制覇となった
ロジチャリス(牡5・美浦・
国枝栄)について、
内田博幸騎手。
「乾いた馬場の方が良い馬ですし、前走は稍重の柔らかい馬場をよくこなしてくれました。最後も差し返して渋太かったように、とても根性がありますね。今週の追い切りでは気の良いところを見せていましたが、折り合いをつけて我慢ができました。
競馬でも気持ちが乗り過ぎてしまうと折り合いがつきにくくなるので、パドックや返し馬でうまくコンタクトを取るようにして、レースでも気持良く走らせたいです。前走では柔らかい馬場をこなしましたが、体があれだけ立派ですし、アクションの大きな走りをして体に負担がかかりやすいので、できれば良馬場で走らせたいですね」
■
ディサイファ(牡8・美浦・小島太)について、小島良太調教助手。
「先週は珍しく坂路で52秒を切る時計を出していました。今週は全体時計は遅いですけど、ラスト11秒台を出したのは初めてです。いくら馬場が良くても、以前は12秒を切ることはなかったですからね。去年の
マイルCSは不利があっての10着でしたが、マイルは条件的に合っています。ヨーイドンの競馬は分が悪いので、スローよりもペースは流れてほしいですね。状態は良いので、あとは1つでも上の着順をと思っています」
■
トーキングドラム(牡7・美浦・
斎藤誠)について、
石橋脩騎手。
「これまでレースで騎乗していませんし、追い切りは今週と前走(
京王杯SC・GII・6着)の前に乗っただけですが、前回と比べても変わらず状態は良く順調ですね。スタートが上手な馬のようですから、東京のマイルでどれだけうまく脚をためられるかがポイントだと思います。それを考えると枠順も重要になってくるでしょう。相手は強くなりますが、うまく自分の形で競馬ができればと思います」
■
ロンギングダンサー(牡8・美浦・
田村康仁)について、田村調教師。
「ここまで競馬を使ってきていますし、調子も良いので、追い切りはやり過ぎないように注意しました。内面から抑えきれないくらいエネルギーが溜まっていた方が競馬でも良い方向に出そうなので、レース週の追い切りは控えめにしています。前半から促すと最後に嫌気がさすようなところがありますね。
前の馬からは離されましたが、前走(メイS・OP・10着)も終いは良い脚を使ってくれていますし、前半馬と喧嘩せずに乗ることができれば、最後は騎手のアクションに応えて伸びるタイプです。人気馬が前でやり合ってくれて、上がりのかかる展開になってほしいですね」
(取材・写真:佐々木祥恵)