12万人超の観衆が沸いた
日本ダービーとまではいかなくても、「競馬の祭典」前日に東京競馬場を盛り上げたのが最終レース(4歳上1000万下、ダ1600メートル)を
コパノアラジンで制した
藤田菜七子騎手。果敢に先手を奪っての逃げ切り。ゴール前はものすごい歓声が上がったそうだ。
「レース後にウイナーズサークルに出ていった瞬間も、ワーッていう声がスタンドから聞こえてきた。平場のレースとは思えないような歓声。改めて人気のあるジョッキーなんだって思ったね」とは
コパノアラジンを管理する田所調教師。
「パドックで人気を見たときは3番人気に支持されていたほど。最終的には4番人気になったけど、昇級戦であれだけ支持されたのも、ジョッキーの影響が大きかったんじゃないかな。そういう意味では馬券の売り上げにも貢献しているよね」と“菜七子効果”を実感した様子だった。
これで
コパノアラジンには計3度騎乗して2勝2着1回と連対率100%。厩舎の中には「他のどのジョッキーよりも、菜七子がうまく乗っている」と評するスタッフもいるほど。次走は再び菜七子騎手騎乗で同舞台の1000万下(18日=青梅特別)に出走する予定だ。「今度は特別戦だから(斤量)3キロ減の特権がない。そういう状況でどんな競馬ができるかだね」とトレーナー。
勝って同条件の降級馬だけに、騎手人気も相まって相当な人気になるだろうが、それでもいい競馬ができるようなら、またしても東京競馬場のスタンドが大いに沸くことになりそう。今後も
コパノアラジン&
藤田菜七子騎手のコンビに注目だ。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
東京スポーツ