「
函館スプリントS・G3」(18日、函館)
中途半端な仕上げで足元をすくわれるわけにはいかない。
高松宮記念覇者
セイウンコウセイが14日の最終リハも攻めの姿勢を貫いた。初の滞在競馬だが、環境への順応力は想定以上に高く、状態面は万全。秋のさらなる飛躍を見据え、メンバー唯一のG1ホースが力の違いをアピールする。
紫色のG1ゼッケンを誇らしげにまとった
セイウンコウセイが、函館Wを力強く躍動した。単走で強めに追われ、前進気勢を発散するかのようにシャープに伸びて5F66秒3-38秒0-12秒3。7日に行った美浦での1週前を本追い切りに設定していたが、最終リハは意外とも言えるハードな内容だった。
平田助手は「美浦でしっかり仕上げてきたが、覇気を出すためゴール前は追いました。やればこれぐらいの時計は出る。G1馬とはいえ、楽な仕上げでは勝てないと思う。動きは言うことなし。狭いコースの走りも問題なかった」と笑顔を見せた。
今回が初の滞在競馬。同助手は当初、それが少し心配だったそうだが、「人間の方は手探りでも、馬は順応が早かった。カイバもペロリと食べている。不安がないから、しっかり追えた。あとは競馬まで、いかに気持ちをコントロールしていくか」とホッとした表情をのぞかせる。
この後は
スプリンターズSへの直行が決まっている。西山茂行オーナーは「
香港スプリントを使うという話は一体、どこから出てきたのか。私はひと言も言っていない。上原調教師もです。香港には登録もしない。
スプリンターズSの後、どうするかを決める」と、香港遠征をキッパリ否定した。
攻めの姿勢を貫いた仕上げで臨む今回。初めてのオール洋芝の競馬でどんなパフォーマンスを発揮してくれるか。ス
プリント戦なら舞台は問わないことを証明したい。G3とはいえ、
ステップアップを目指す重要な一戦だ。
提供:デイリースポーツ