「
宝塚記念・G1」(25日、阪神)
雪辱の舞台へ、
サトノクラウンは精神面に重点を置いて慎重に仕上げられた。
時折、小雨の交じる美浦トレセンで21日、注目の最終リハはWで単走。馬の行く気に任せるように適度に気合を乗せながら、4コーナーから直線へ。鞍上の派手なアクションもなく、軽快なフットワークのままゴール板を駆け抜けた。5F70秒1-40秒7-12秒8。堀師は「暑い時季はあまりやりたくないし、しっかりと気持ちを乗せたかったので、内容的には良かったですね」と合格点を与えた。
昨年は6着に敗れた。「暑さに弱い馬で、それに昨年は香港(クイーンエリザベス2世C=12着)帰りだった。今年はここまで過ごしやすいし、昨年よりはいい状態で出られます」と仕上がりの良さには太鼓判を押したが、「追い切り後も、いろいろとメンタルな面が大事になってくる馬。そのあたりが鍵になる」と言葉を続けた。
昨年暮れの
香港ヴァーズで待望のG1を奪取し、続く
京都記念もV。連勝の勢いで臨んだ前走の
大阪杯は6着。「結果的に追い切りが
ピークになってしまった感じ。パドックや返し馬では覇気がなかった。輸送も渋滞が誤算だった」と振り返る。
近2走で手綱を取るM・デムーロは「内回りがどうかな。前走で(内回りを)初めて乗ったけど、少し忙しく感じた。ただ馬場が悪くなるのは問題ない」と、課題を挙げつつも下り坂の天気を歓迎する。「とにかく自分との闘いになる。そこが重要。全てがかみ合えば(
キタサンブラックも)負かすこともできると思う」と指揮官。追い切り後のケアと輸送、そして当日の気配。ゲートインまで懸命な調整が続く。
提供:デイリースポーツ