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【帝王賞】ケイティブレイブ直線一気で砂の王者 逃げるつもりが出遅れ…福永苦笑い

デイリースポーツ
  • 2017年06月29日(木) 06時00分
 「帝王賞・Jpn1」(28日、大井)

 まさかの追い込みVだ。6番人気のケイティブレイブがダート界の頂上決戦を制し、上半期を締めくくった。スタートでつまずくアクシデントがあったが、直線は外から豪快な末脚を繰り出し、2分4秒4のタイムで初めてのビッグタイトルをもぎ取った。4角で先頭に立った5番人気クリソライトが2着。1番人気のアウォーディーは伸びを欠き3着に敗れた。

 昨年のジャパンダートダービーを逃げて2着した舞台で、ケイティブレイブが今度は怒濤の追い込みでスタンドのどよめきを呼んだ。「思ってもみなかった競馬で。スタートでつまずいた時はもう終わったと思いました」と福永も思わず苦笑いでレースを振り返った。

 レース前は「自分の形にならないともろい馬。逃げに固執した」と鞍上は積極策を期した。ところが、ゲートでつまずいて道中は中団からの競馬。それでも、決して焦らなかった。「リズムを守ろうと、それだけを思って乗った。まさにひょうたんから駒ですね」。直線ではメンバー最速の上がり3F36秒5の豪脚を繰り出し、首位争いを演じていたクリソライトアウォーディーを並ぶ間もなく差し切った。

 福永にとっては昨秋の秋華賞ヴィブロス)以来のビッグタイトル。「小学生の時、初めて買ったCDが『淋しい熱帯魚』なんです」とはにかんだ。プレゼンターとして登場したのはの相田翔子。Winkの大ヒット曲を挙げ「勝てればいいなあと思っていたら、本当に勝てました」と満面の笑みだった。

 来年に定年を迎える目野師も興奮を隠せない。「いやぁ、もう駄目だと思ったよなぁ。まさか勝つとはねえ」と笑いが止まらない。1999年南部杯ニホンピロジュピタ以来となるG1制覇の喜びをかみしめた。新たな一面をのぞかせたダート界の新チャンピオン。さらなる飛躍に注目だ。

提供:デイリースポーツ

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