川崎競馬場(天候:晴 馬場:やや重)で行われたダート
グレード競走・第21回
スパーキングレディーカップ(JpnIII・ダート1600m)は12頭が出走した。
スタートして兵庫の
トーコーヴィーナスが先手を取り、向正面では4番人気の
ララベル(大井)が2番手となり、3番手に3番人気の
サクラフローラ(
JRA)がつけ、その後ろから2番人気の
アンジュデジール(
JRA)が追走。1番人気の
ホワイトフーガ(
JRA)は5番手につけた。5番人気の
タイニーダンサー(
JRA)は中団の後ろのポジションとなった。
3コーナーを過ぎて
ララベルが先に動いて先頭に立ち、その外から
ホワイトフーガが2番手になって最後の直線に向いた。
ララベルが差をつめようとする
ホワイトフーガに抜かせず粘っているところに、2頭の内から
アンジュデジールが追い込んで抜け、最後は
ララベルに1馬身半の差をつけて
アンジュデジールが優勝した。勝ちタイムは1分41秒6。勝利騎手は
JRAの
横山典弘。
ホワイトフーガはゴール前で
タイニーダンサーに交わされて4着に終わった。逃げた
トーコーヴィーナスが5着となり、
サクラフローラは11着だった。
アンジュデジールは、
JRA栗東・
昆貢厩舎の3歳牝馬。
父ディープインパクト、
母ティックルピンク(母の
父フレンチデピュティ)という血統で、通算成績は9戦3勝(うち
地方競馬は2戦1勝)となった。前走の
関東オークスでは
クイーンマンボの2着だったが、古馬との初対戦で重賞初制覇を果たした。
<レース後の関係者のコメント>
1着
アンジュデジール 横山典弘騎手「強かったです。直線も楽に抜け出してくれました。モノ見をする馬で、前回はソワソワしていましたが、今日は川崎も2回目でしたし、状態もとても良かったです。今日で3回目の騎乗でしたが、一戦一戦良くなっている感じがあります。まだ若いですが、雰囲気を持っていますし、走る馬です。まだ良くなる余地もたくさん残しています。秋にまた強い姿をお見せしたいです」
昆貢調教師
「強い馬が1頭いたのできついレースになると思いましたが、この馬の成長力が上回ったのかなと思います。厩舎のスタッフから前回より調子が上がっていると言われていて、斤量差もあるので、もしかしたらと思っていました。今日のパドックでも調子の良さが伝わってきました。レースも直線うまく内からさばいてくれたし、これは前を交わせるなと思い、自信を持って見ていました。前から能力があるのは分かっていましたが、やっと結果が出せるようになってきました。この後は秋に向けてゆっくり充電させたいです」
2着
ララベル 真島大輔騎手「右トモを落鉄していたみたいですが、手応えもありましたし、よく伸びています。ただ斤量差がこれだけあっては…。この馬の力は再確認できましたし、成長を感じます。次回以降ももちろん楽しみです」
4着
ホワイトフーガ 蛯名正義騎手
「斤量差と夏負けが重なったのかもしれません。いつもと動きが違いました。最後もいっぱいいっぱいでした。これが実力ではないと思います」
5着
トーコーヴィーナス 大山真吾騎手「テンのスピードがとても速くて、先手を取りきることができました。道中うしろから来られて厳しい競馬でした。それでも最後もうひと踏ん張りしてくれました。このメンバーの中で、よく頑張っています」
(取材:小塚歩・小屋敷彰吾)
ラジオNIKKEI