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猛暑吹き飛ばすフレッシュな2頭の2歳馬に注目/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2017年07月13日(木) 19時45分
 札幌出張がメーンの当方にとって、今夏最初で最後の福島出張が先週末に終わった。現地に行ってみて驚いたのは、イメージと相反するみちのくの気候。山間における気温37度(9日)は、平地の美浦より断然苛烈な猛暑だ。七夕賞スズカデヴィアス(4着)などは「夏バテだね。(橋田)先生も言っていたが、今日は暑くて、かわいそうだった」とレース後の横山典弘。人馬ともに例年以上に体調管理が問われる夏競馬になる雲行きである。

 そんな福島で存在感をアピールしたのは土日9勝の固め打ちをした戸崎圭太か。猛暑に負けぬコンディションづくりには脱帽せざるを得ないが、実は当方にとって七夕賞ゼーヴィント以上に強烈な印象を残したのは、日曜(9日)新馬戦(芝1800メートル)のグランデウィークであった。

「実はコレ、1000万円が最高値だったセリ(HBAトレーニングセール)で4800万円で上場された馬なんです。当然、手は上がらず主取りになったんですが、ハナから(生産者のフジワラファームは)安値じゃ売る気がなかったのかもしれません。そんな馬が競馬に行ってどんなものか、僕も楽しみなんですよ」

 担当の野木晴久キュウ務員にそう言われて注目していたが、スタートで出遅れ、道中でひっかかり、揚げ句に4角では外に振られるロス。ゆえにそんな何重苦の不利をはね返すVには「若さを見せたが、能力はある」と戸崎も舌を巻いた。“自称5000万円”を納得させる走りだったと言えよう。人馬とも暑さに負けず次走(GIII札幌2歳Sが有力)も万全の体調で迎えてほしい。

 さて、今週の福島もフレッシュな2歳戦に暑気払いを期待しよう。注目の一頭はエスポワールシチー産駒のフジノシャイン。血統は地味だが、前出グランデウィークとクビ差2着だったトッカータと互角の動きを見せている馬。「これも楽しみ」と和田雄二調教師は語っており、今週も同キュウ舎が芝1800メートル(16日)の波乱の主になるか。

 そしてもう一頭はダ1150メートル(15日)を予定するキンシャサノキセキ産駒のポフツカワ。1週前追い切りでは坂路4ハロン52・8秒を難なくマーク。「先週は4勝を狙うなんて言っておきながら1勝止まり。もう今後は謙虚になるけど、この馬だけは、まだちょっと吹きたい(笑い)」と、送り出す武藤善則調教師も気合が入る。なお、この両キュウ舎はともに通気性が良く、涼しいと評判の“北の杜”エリア所属。猛暑をクリアする背景もバッチリ整っている。

(美浦の宴会野郎・山村隆司)

東京スポーツ

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