7月5日、園田7Rの発走直前に極度の腹痛を訴え、それ以降の騎乗を取りやめていた
木村健騎手(兵庫)が、昨日12日から復帰。13日には笠松に遠征し重賞で2着になるなど、早速存在感を示した。
突然の出来事だった。ゲート裏での輪乗りが始まり、発走まで間もなくという頃、「騎手が急病」というアナウンスが流れた。
騒然とする検量室に戻ってきた木村騎手は、体をくの字に曲げていた。
「激しい胃痛とともにいきなり血を吐いたんです。馬から下りると、目の前が真っ暗になって…こんなこと初めてです」
駆けつけた救急車で病院に搬送され、この週に予定されていた騎乗は全て取りやめとなった。
普段より馬の上でも下りてからもパワフルな木村騎手なだけに心配されたが、今週の開催より復帰。遠征となった今日の重賞・
サマーカップ(笠松)では
インディウム(牡5、兵庫・
田中範雄厩舎)に騎乗し、同じ兵庫の
トランヴェールと白熱の一騎打ちの末、2着だった。
「並んだ時はいけるかな!? と思ったんですが、相手は手前を替えたらピュンッと伸びましたね」
悔しそうに話す表情はこれまでと変わらなかった。
明日の園田(ナイター)では4鞍に騎乗予定。今日の笠松も30℃を超えるなど連日の真夏日で騎手には厳しい季節となるが、木村騎手のパワフルな騎乗に期待したい。
(取材・文:大恵陽子)