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今年の札幌ダートは「スピード比べ」?/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2017年08月10日(木) 18時00分
 記者にとって10年ぶりの札幌滞在で衝撃的と感じるのが、週中に現地に訪れる調教師の少なさだ。以前は陣頭指揮を執るトレーナーでにぎやかだった調教師エリアも、今年は閑古鳥が…この状態が開幕2週続いている。開催日数が削減された影響が、指揮官の動きにも表れているのだろうか。

 そんな中で1週目に続き3週目にも姿を見せたのが、藤原辰雄調教師。気に掛けるのは、オープンから2段階降級となった牝馬ディーズプラネットなのだろう。火曜(8日)にあいさつするや否や「思ったより背負わされたなぁ」と発表された日曜(13日)の大雪ハンデ(ダート1700メートル)の斤量の話題を振ってきた。

「体があるから56キロに泣きはしないだろうが、何せ今年のダートは時計が速い。スピード比べだと軽量馬が台頭する可能性も高くなるから、他とのハンデ差がなぁ」

 先週土曜(5日)の同距離では500万条件で1分44秒6(良)の決着。底力より軽快さが武器となりやすい舞台であるのは確かで、その慎重なトーンは杞憂とも言い切れない。

 函館開幕週は高速ターフが話題となったが、札幌ではスピード化したダートがひとつのトピックスだ。その意味では今週メーン・GIIIエルムS(日曜=13日、札幌ダート1700メートル)もスピード勝負への対応が大きなカギとなろう。「ドリームキラリモンドクラッセクリノスターオー。これにテイエムジンソクが絡んで前が競り合う流れになれば助かるね」とは差し馬ピオネロを送り出す大渡祐一助手の弁だが、硬すぎる馬場で逆に“行った行った”の形になる可能性を考慮すべきかもしれない。

 さて、今週もうひとつの札幌の注目レースは、土曜(12日)の2歳オープン・コスモス賞(芝1800メートル)。JRA所属馬が7頭と札幌の調教師エリア並みの寂しさはあるが、洋芝に狙いを定めたヴィオトポスにとって、ここは大事なステップである。

「母のマイネヴィータは札幌で新馬勝ちして札幌2歳Sを2着。そんな血統も含めてこっちが合うんじゃないかと思い、早い段階から逆算して調整してきました。放牧でリフレッシュできたし、体に厚みが出て成長も感じます」と語るのは担当の塩野晋助手。初陣の東京芝千四は、直線でヨレる若さを見せながらも力強く差し切りV。それを踏まえて「今は調教で真っすぐ走るし、競馬もスムーズに運べると思う。結果を出して次に進みたいですね」と同助手。見据える先は母と同じ舞台である。

(美浦の宴会野郎・山村隆司)

東京スポーツ

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