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少数精鋭の滞在組が今年も勝つ!?/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2017年08月16日(水) 21時15分
 かつて、夏の小倉開催は「滞在馬」で大いににぎわっていたという。

「今では考えられないだろうけど、馬場開場前にはコースの入り口に大勢の馬が集まって大混雑するような状況だったんだ。自分も夏になると大きな荷物をまとめて小倉入りして、多くの滞在馬の調教をつけたもんだよ」と騎手時代を懐かしむのは西園調教師だ。

 当時と今を思えば隔世の感がある。輸送手段の性能アップはもちろん、優先出走権、自ブロック制の導入ほか、開催日数の減少…様々な要因で「滞在馬」が減り、今では出走数で圧倒する「直前輸送馬」が大いに幅を利かせている。

 ただし、昨年のGIII北九州記念(芝1200メートル)を制したバクシンテイオーのように、少数精鋭で時折“仕事”をするのが滞在馬だ。その理由について前出の西園調教師は「なんだかんだで、やっぱり(直前に)輸送がないのは大きいよ。馬運車の性能が上がったとはいっても、人間だって何回も新幹線で移動してたら、それがたとえグリーン車だったとしても疲れるだろ。それと同じこと」と解説する。

 今年の北九州記念(20日)の登録馬では連覇を狙うバクシンテイオーに加え、目下3連勝のダイアナヘイローが現地でじっくり調整中。さらにキングハートも11日に小倉入りした。昨年に続き滞在馬の活躍がありそうな布陣だ。

「もともと重賞(フィリーズレビュー4着)でも見せ場をつくった馬だからね。だいぶ回り道をしてきたけど、ようやくいるべき舞台に戻ってきた感じかな。ここはチャンスだろうね」とはダイアナヘイローが在籍する福島厩舎のスポークスマン・福島勝助手。

 当開催2日目の1600万下・佐世保S(芝1200メートル)を制した後は「小倉まで短期間で2回輸送が続くより、滞在の方が馬にとってはいいと思って。トレセンでも坂路だけじゃなく、トラックでも乗っていた馬だから、小倉での調整も問題ない」と現地に残って、このレースを狙い澄ましてきた。

 このダイアナヘイロー武豊を背に4連勝で初重賞タイトル奪取となれば、昨年のバクシンテイオーに続き、「滞在効果」にスポットが当たることになりそうだが、果たして結果はいかに!?

(栗東の坂路野郎・高岡功)

東京スポーツ

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