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【キーンランドC】メイチ勝負かけてきた「54キロ」ソルヴェイグ/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2017年08月24日(木) 18時00分
 札幌開催も終盤でフトコロ事情が楽ではない当方にとって今、楽しみのひとつが市内に点在する、こぢんまりとした銭湯巡り。函館の温泉のような情緒や大型店の華やかさはないが、集客のための創意工夫が各所になされており、癖になる味わいがある。

 先週は中央区の某所某店に今年2度目の入店。最初訪れた際は年配客中心の客層だったが、この日はなぜかシャツを着た男性も交じっていた。きっと従業員だろうと判断し、あまり気にせず体を洗って浴槽へ。ただこの時、浴槽が妙に深いことを忘れていた。足場から勢い良く入る形になり、跳ねた湯が他の客にかかる失態を犯した。すかさず「すみません」と頭を下げたが…。

 跳ねた先をよく見れば、それは当初、従業員と思っていた男。(眼鏡を外していたため)シャツと勘違いしたのは、実に立派なモンモンであった。修羅場と化す――。緊張感が走った瞬間、男は「気をつけな」と言い残して脱衣所にリターン。外観に反し(?)マナーが悪いのは当方のみという複雑な空気に包まれたのだった。

 このように見た目だけで分からないのは、今週の札幌メーン・GIIIキーンランドCに2年連続で参戦するソルヴェイグも同様だ。体のフォルムは完全に中距離馬。函館スプリントS優勝馬でも昨年の印は△止まり、距離延長の前走ヴィクトリアマイル(5着)で◎を打ったのもそれが理由だった。

「オレも典型的なスプリンターとは思っていないし、前走も良馬場なら際どい勝負になったと思うんやけどね」

 夏の北海道で1年ぶりに再会した松浦良幸助手からも「わが意を得たり」の答えが返ってきた。ただ異なるのは、彼にはもうひとつの見方が存在することである。

「外観は中距離馬でも、秘めるスピードは短距離馬のそれ。だから距離の守備範囲にも幅がある。切れ味勝負にならない洋芝も、この馬に合う。昨年以上に楽しみやね」

 確かに、厚みのある戦歴に反して54キロの斤量は、かなり有利。加えて「クラス編成で賞金は半分。このままでは大舞台にも出られない。サマーシリーズではなく、ここ一戦に狙いを定めたのもメイチ勝負をかけるため。最低2着で賞金加算を」(松浦助手)という出走事情を加味すれば…。今年こそ重い印を打たないわけにはいかないだろう。

東京スポーツ

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