秋の天皇賞への
ステップレースのひとつとして、勝ち馬には優先出走権が与えられるが、その先のレースを睨む馬たちの叩き台としても近年重要度を増している。
一昨年の勝ち馬
ショウナンパンドラは
ジャパンCを、同5着の
マリアライトは
エリザベス女王杯を勝利。2014年もこのレースで2着だった
ラキシスが
エリザベス女王杯を優勝している。天皇賞のみならず、
ジャパンC、
エリザベス女王杯を占う上でも必見の一戦。
1.前走GI組が中心
前走がGIだった馬は過去10年のこのレースで勝率20.0%、連対率44.0%という好成績を残している。中山外回りは息が入りにくいコース形態で、その上
グレード別定でもあるため、底力勝負になりやすい。
2.直線一気は難しい
過去10年間のうち、4コーナーで4番手以内の馬が8勝している。近年はレース上がりが速くなるのが通例で、勝ち切るためにはある程度早めに動いていける自在性が必須。
3.中5週以内の馬は疲れている
中5週以内で使われていた馬は、7年連続で連対していない。サマー2000シリーズの創設以降、夏場にレース数を使う傾向が強まっており、間隔が詰まっている馬は疲労残りの懸念がある。
注目は
ステファノス。春の
大阪杯では先行する
キタサンブラックを徹底マークしての2着。前走の
安田記念は7着だったが、それも早めに動いて勝ちに行く競馬をしての0.3秒差で、悪い内容ではなかった。叩き良化タイプではあるものの、休み明けでも昨年の
鳴尾記念で2着、一昨年の
中山記念で3着と好走歴があり、それ以外のケースでも大負けはしていない。昨年の
宝塚記念でも5着に入っており、距離で割り引く必要もないだろう。ここは勝ち切るところまで期待したい。