神戸新聞杯に
マイスタイルを出走させる昆調教師が、
日本ダービーの内容を踏まえ、今年の3歳牡馬のレベルを一刀両断した。
「あのレースで途中から動いたのは
レイデオロだけみたいなもの。それ以外は動けなかったんじゃなくて、動かなかった。動いたら最後に脚が上がることが分かっていたんだろう。だから勝った
レイデオロは強かったにしても、他の馬はどうかというと…正直、微妙だね。だって道中、動かず脚をためていたのに、ほとんどの馬が逃げていたウチの馬(4着)もかわせなかったんだから」
トレーナーの見立てで言えば、勢力図は「
レイデオロ1強+その他」といったところか。だとすれば
神戸新聞杯は
レイデオロがあっさり突き抜けてしまうのか?
「いや、そうとも思えない。ちょっと調教が軽過ぎないか? あの馬、
菊花賞は使わないんだろ? 目標はもっと先にあるんじゃないかな」
確かに同じくらいの間隔での出走となった
皐月賞(5着)時と比べて、今回はトラックに入れた本数も、追い切りそのものの本数も若干少ない。となれば、
ローズSのように伏兵が台頭する可能性もないわけではない?
坂路野郎がダービーに続いて注目しているのは
ベストアプローチだ。この馬のダービー(9着)は脚がなくなることを恐れて動かなかったのではなく、馬群の中で閉じ込められてしまい、正真正銘“動けなかった”だけなのだ。「仕上がり? いいよ。着実に春より馬が成長してる。しまいはしっかりした脚を使う馬だし、スムーズな競馬ができれば」と荻野助手。
エンジンのかかりが遅いゆえに、これまでやたらとスムーズさを欠く競馬が多かった馬。“まともなら…”という思いは坂路野郎も同じだ。相手は
レイデオロ…ではなく、超新星になりそうなダービー不出走組
キセキとの馬連、ワイドで勝負しようと、もくろんでいる次第である。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
東京スポーツ