23日の阪神5R(芝1200メートル)に、
鮫島良太騎手騎乗でデビューする
タニノビスケット(牝2歳、栗東・寺島)には映画にもなった名馬シービスケットの血が流れている。血統表では4代
母ルージョンの父系(父の母の父)に、Seabiscuitの名が見られる。
シービスケットは大恐慌時代だった1930年代にアメリカで活躍し、関連グッズが飛ぶように売れるほどの人気を博した。38年の米三冠馬ウォー
アドミラルとのマッチレースでは、全米から競馬ファンが殺到。ピムリコ競馬場は身動きできないほどの人で埋め尽くされた。
種牡馬としては100頭を超える程度の産駒しか出さず、しかも大物がいなかったため、その血をひく馬は限られている。寺島調教師によると「日本の現役競走馬で受け継いでいるのは、ほとんどいないみたいです。オーナー(
ウオッカなどを所有した谷水雄三氏)の思いがこもった血統」とのこと。レースに向けては「前向きな気性がいい方に出てくれれば」とやや慎重だが、国境を越えてその名を広めた伝説の名馬の血を受け継ぐ貴重な馬だ。日本のターフを沸かせることを期待したい。
提供:デイリースポーツ