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神戸新聞杯・G2」(24日、阪神)
目下2連勝中の
キセキが好仕上がりを伝えた。最終リハは21日、栗東CWで僚馬に半馬身遅れたが、ラスト1Fは11秒9と鋭い動きを披露。今夏に地力強化を印象付けた上がり馬が、一気に重賞初制覇を狙う。ダービー10着の
サトノアーサーも栗東CWで併せ馬。馬なりだったが、ラスト1Fは11秒8と力強く伸びて、2馬身先着を決めた。
ダンビュライトは栗東坂路で4F50秒9の好時計を計時し、態勢は万全だ。
普段通りを貫いた。
キセキの最終リハはM・デムーロを背に、栗東CWで
ヘンリーバローズ(2歳未勝利)との併せ馬。5F手前から発進し、大きく先行する僚馬を追いかけると、四肢を大きく広げて差を詰めて行く。直線は鞍上の追いだしに鋭く反応したが、5F67秒2-38秒6-11秒9のタイムで半馬身遅れ。ただ、ゴール板通過後も追われる“角居流”で、最終的にはしっかり前をとらえた。
引き揚げてきた鞍上は「良かったね。先週と変わりないけど、いつも動きはいい馬。具合はいい」と声を弾ませる。辻野助手も「前半
リラックスし過ぎていた分、反応仕切れず遅れましたが、落ち着いて走れていたのは、この馬にとってはいいですね。ゴール板を過ぎても動けていたし、心配ないと思います」と納得の表情だ。
新馬戦快勝後は3連敗と結果が出なかったが、
毎日杯3着後にひと息入れたことで、精神面が成長して2連勝を飾った。辻野助手は「ここ2戦は折り合いに進境を見せている。最後の伸び脚からも本格化してきています。以前は体つきが薄い印象だったけど、いい筋肉が付いて
バランスが取れてきました」と目を細めた。
先週のローズSで僚馬
ラビットランが重賞初制覇を決めるなど、厩舎も勢いに乗る。同助手が「ダービー馬も出てくるけど、楽しみを持って臨めます」と色気を見せれば、M・デムーロも「距離は問題ない。折り合えば、最後の脚はすごい」と自信タップリ。進化を遂げた走りで、春は手が届かなかったG1への扉をこじ開ける。
提供:デイリースポーツ