騎手時代の11年、フランスに長期滞在し、
ヒルノダムールの
凱旋門賞挑戦(10着)もサポートした
田中博康技術調教師(31)。その後も毎年のように渡仏しているが、今回は
サトノノブレスの最終追いに騎乗。間近で見た
サトノダイヤモンドの変化や、今年のラ
イバル勢について語ってもらった。なお、28日に出走馬18頭と騎手が確定。29日に枠順が決定する。
◇ ◇
-最終追いでは帯同馬の
サトノノブレスに騎乗。
「間近でダイヤモンドを見てきましたが、息遣いは格段に良くなっていますね。本番へ向けて確実に変化があります」
-エーグル調教場の芝は水分を含んでいた。
「水曜はかなり重い部類。去年は半袖でも大丈夫だったんですが、今年は寒い。本番もそのあたりが馬場状態に影響するかもしれません」
-田中博師自身は今春、ファーブル厩舎で調教を学んだ。
「1カ月ほどお世話になりました。クロスオブスターズは小刻みな動きが出来る馬。欧州馬全体に言えることですが、手が掛からず無駄な力を使わない。それに
凱旋門賞を7回も勝っている厩舎。やはり脅威になると思います」
-フランスのエース格ブラムトはどうか。
「大味な競馬しかできない。
オルフェーヴルほどの破壊力がないと、ああいう競馬で勝つのは難しい」
-他国の馬は。
「やはりエネイブルは強いですよね。オブライエン厩舎もフランスでは警戒されています。あと道悪ならドイツ馬。ドボドボの馬場ではとにかく強い」
-これまで欧州以外の馬は勝っていない。
「でも、フランス人は日本馬に勝ってもらいたいみたいです。以前、阪神馬主協会の方々が訪れた際に、フランスギャロの関係者が“勝った時にはお祝いをさせてくれ”と伝えていました。(武)豊さんや(社台系の)吉田ファミリーを知らない関係者はいません。諸先輩方が昔からフランスで築き上げてきたものがある。
サトノダイヤモンドには、扉をこじ開けてほしいですね」
提供:デイリースポーツ