「
京都大賞典・G2」(9日、京都)
ひと皮むけた古豪ステイヤーが存在感を示す。前走の
目黒記念を鮮やかに差し切り、2年3カ月ぶりの勝利を挙げた7歳馬
フェイムゲーム。今秋始動戦に向けて気配は良好。これから活気づく秋のG1戦線に挑むためにも、得意の長距離戦で弾みをつける構えだ。
全休日明けの3日、
フェイムゲームは美浦坂路を軽快に駆け上がった。足慣らしで軽く1本登坂し、2本目に4F65秒1を計時。黒光りする馬体が体調の良さを伝える。7歳の秋を迎え、心身ともに完成の域に達してきた印象だ。
その姿を見届けた宗像師がうなずく。「前走後も順調ですよ。牧場でじっくり乗り込んできているし、体調は整っています」。休養前よりボリューム感を増した馬体に「いつもより5〜10キロくらい多めに牧場から帰ってきましたが、セン馬になってから体を戻している感じ。悪いところはありません」と手応えを話した。
ダイヤモンドSを連覇(14、15年)するなど、主に長距離重賞で活躍していた実力馬。昨年夏に去勢手術を行ってからはスランプに陥っていたが、前走の
目黒記念(5月)で鮮やかに復活。5つ目の重賞タイトルを獲得するとともに、2年3カ月ぶりの勝利を手にした。指揮官は「去勢4戦目でようやく気持ちがなじんできたんでしょうね。セン馬にして騒がなくなりましたから」と精神面の成長を実感している。
これから活気づくG1戦線に胸を張って挑戦するために、弾みをつけたい始動戦。「まずは一戦一戦、目の前のレースに全力投球ですよ」とトレーナーは力を込めた。舞台は15年
天皇賞・春で2着に好走した京都の長距離戦。以前のヤンチャぶりを完全に封印し、大人になったベテランホースが淀へ乗り込む。
提供:デイリースポーツ