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GI好走の実力見せたインカンテーション/白山大賞典回顧(斎藤修)

  • 2017年10月04日(水) 18時00分
 GI勝ち馬4頭が地方馬との圧倒的な能力差を見せつけた日本テレビ盃ほどではないにしても、このレースでも中央5頭+カツゲキキトキトの6頭が、レース前半からそれ以外の地方馬4頭を引き離してという勝負。その中でも人気の中心となったインカンテーションが、能力的に一枚抜けていることを示したレースだった。

 コパノチャーリーが出負けしたことでクリノスターオーがすんなりとハナに立ってマイペースの逃げ。掛かる馬もなく、どの馬も能力を発揮できる流れになった。すんなりと2番手を追走していたインカンテーションは、3コーナーで抜群の手応えのままクリノスターオーをとらえると、あとは後続を寄せ付けず。GI/JpnI入着実績がありながら、GIII勝ちまでの別定56kgということもあり、まさに横綱相撲といえるレースぶりだった。

 岩田康誠騎手はこのレース5勝目。コーナーを6回以上まわるダート戦は中央ではごくわずかしか行われておらず、そうしたレースでの全体の流れを読んだりだとか、ペース判断は見事といえよう。

 カツゲキキトキトは、2着とはいえ健闘といえる走りを見せた。オグリキャップ記念東京記念では逃げたが、明らかな先行タイプがいる中央馬相手のこのメンバーでは逃げの手はなく、スタート直後からまわりをうかがってラチ沿いの3番手。三方を中央勢に囲まれる形となり、砂をかぶって頭を上げる場面もあったが、それでも耐えた。外に併走していたコパノチャーリーが向正面で早めに後退したのは幸運だった。これでインカンテーションの外に持ち出すことができ、前の視界が開けた。3、4コーナーあたりではインカンテーションの勝利は確実となり、4コーナーあたりからは、クリノスターオー、うしろから迫ってきたタガノディグオとの2着争いとなって、見事にこれを制して見せた。

 カツゲキキトキトは、1600mあたりまででは地方馬同士でも取りこぼすことがあり、やはり能力を発揮するのは1800m以上だろう。昨年3歳時は16戦、今年4歳になっても4月までに6戦と、このクラスの馬としてはレースを使われ過ぎにも思える。今後は定めた目標に向け使うレースを絞って、どこかで一発決めてほしいところ。

 クリノスターオーは、ハイペースで前で競り合っても粘り込んでいたかつてと比べると、休養明けの今年ここまでの4戦はやや衰えを感じる内容。

 3歳のタガノディグオは、直線では2、3着馬から置かれる形になって4着。兵庫チャンピオンシップを勝って、JpnIのジャパンダートダービーでも3着という実績だが、中央の今年の3歳ダート路線は全体的にあまりレベルが高くないと見て、予想では△2番手としたが、やはりという結果だった。

 コパノチャーリーは、出遅れたとはいえそれほど無理することなく好位につけることができた。それでいて向正面半ばから手応えをなくし、結果8着惨敗は、能力面ではない別のところに敗因があったと思われる。

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