毎年のようにGI戦線での活躍馬を輩出しているレース。ただ、同じ11月に
デイリー杯2歳Sと
京都2歳Sが行われるようになったことで出走頭数の減少傾向が見られ、今後はレースの性格に変化が生じてくる可能性もある。注視したい。
1.決め手勝負で速い上がりが必要
スピードがある馬は前週までの京王杯やデイリー杯に回るため、ほとんどの場合スローペースで、最後は鋭い決め手が問われる。良馬場で行われた過去8回のうち、レースの上がり3Fが34秒台になったことが5回。33秒台の末脚を使えることは、勝ち負けするための必須条件に近い。
2.圧勝実績が破壊力の証明
決め手勝負で勝ち切るためには末脚の破壊力が必要になるが、その裏付けとして「弱い相手でも突き放して勝った実績があるか」という点に注目したい。
ブレスジャーニー、
スマートオーディン、
コディーノ、
ディープブリランテ、
サダムパテックはいずれも0.4秒(およそ2馬身)以上の差をつけての勝利経験があった。
3.キャリアは軽視できない
2011年以前の5年間は、前走が新馬戦だった馬=1戦1勝馬が4勝を挙げていたが、2012年以降昨年までの5年間になると、連対は2014年の
サトノクラウンただ一頭と激減、傾向が一変している。
ここは
ワグネリアン対
ルーカスというのが大方の下馬評だろう。いずれ劣らぬ素質馬だが、完成度の点で
ワグネリアンがリードしていると見る。中京の新馬戦でマークした上がり3F32.6秒は、古馬を含めても史上最速という驚異的な数字。重馬場になった
野路菊Sも2馬身半差で圧勝しており、力を要する馬場にも不安は少ない。無傷の3連勝を決めて、クラシックに名乗りを上げてほしいところだ。