我々、トレセンの現場では騎手の情報を略称で書きとめることが多いです。本人に対して呼びかけることはないですけど、メモを見ると大抵略称で書かれています。
最近のメモで書き留めてあるのが多い略称は「Mデム」と「Cデム」。皆さん、わかりますよね?Mデムは
ミルコ・デムーロ騎手、Cデムはクリスチャン・デムーロ騎手です。
毎週の競馬において、このお二人から目が離せないのは言うまでもありません。特に最近、大レースについて聞かれたら“
ミルコ・デムーロ騎手の騎乗馬には忘れずにマークシートの印をつけておくといいですよ”とお薦めしています。
今週ですか? もちろん、MデムにもCデムにマークしてください。と言いますね。
マイルCSで
ミルコ・デムーロ騎手は
ペルシアンナイトに、クリスチャン・デムーロ騎手は
レッドファルクスに騎乗予定ですからね。
ペルシアンナイトは、まだGIは未勝利ですが、そろそろその名のとおりにGI勝ちをおさめそうなG1レーシングさんの所有馬です。前走の
富士Sで初めて古馬と対戦しましたね。しかも休み明けにして、あの極悪馬場という厳しい条件でした。その条件下での5着!この成績に池江師は「やはり“この馬は走る”と感じました」と改めてこの馬の底力を実感したそうです。
今回も古馬との対戦。陣営はそのあたりが「カギになる」としています。しかし、3歳のこのタイミングだからこそ古馬より1キロ軽い56キロで出走できるというメリットもあります。前走に続いてマイル戦で戦えるというのも好材料のはずです。
「秋になって筋肉もついて、さらに男馬らしい体になってきました」と担当の斎藤助手。確かにドッシリとしてきた感がありますね。そして、池江師としては「もっとビルドアップして世界のGIにも挑戦できる馬に育てたい」そうです。まだまだその手前の域なのでしょうが、それでもじゅうぶんGIで勝ち負けできるはず。改めて、G1レーシングさんのGI初勝ちを期待します!
(取材・写真:花岡貴子)