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サウンド“勝つためのローテ”/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2017年11月30日(木) 18時00分
 勝つためのローテは確かにある。改めてそう思わせたのが、先週のジャパンCである。

 連覇を狙ったキタサンブラック(3着)には落鉄というアクシデントはあったが、GII京都大賞典からのステップだった昨年と違い、今年は天皇賞・秋からの“GI3番勝負”。「すべて勝つのは難しい」とレース後に武豊は漏らしたが、ラストランとなる有馬記念は最も欲しいタイトルのはず。2戦目でリミッターを外すわけにはいかなかったのだろう。昨年のキタサンブラックを見習うように京都大賞典から駒を進めた優勝馬シュヴァルグランとは、運のみならず勝利への執念の差もあったかもしれない。

 さて、今週は“もうひとつのJC”チャンピオンズCが行われる。芝とダートの違いはあれ“勝つためのローテ”はおそらくこちらにも存在しよう。GIIIみやこS、GIII武蔵野S優勝馬に優先出走権は与えられるが、近年の傾向から測れば、この2レースはむしろ傍流。本流は過去10年で5頭、近3年連続で優勝馬を輩出するJBCからのステップにある。

「夏に放牧を挟み、日本テレビ盃→JBCというステップは過去2年とまったく一緒。それゆえの調整のしやすさは確かにありますね」

 こう語るのは昨年の覇者サウンドトゥルーの中垣功助手。ゲンを担いでいるワケではなかろう。暑さに弱く冬場が得意。それが同馬の本質。6月の帝王賞(大井ダ2000メートル)で当たり前(?)のように負け、10勝中9勝を10〜4月に挙げるのもいわば計算の範ちゅう。冬場における崩れのなさは前出キタサンブラックばりだが、果たしてこちらの連覇の可能性は?

「JBCがピークかと思ったら、さらに上があったというのが去年。ただ、その上昇曲線を今年もなぞらえている感はありますね。悪くなると硬さが出る馬で、日本テレビ盃(2着)はまさにそんな状態。真っすぐ走れない時期もありましたが、今回はキャンターも一番バランスがいい。左回りの千八はベストと思っているし、昨年のようにうまくさばけるかだけですね」

 こちらも暮れの東京大賞典をにらむ“秋2冠目”だが、最大目標はおそらく次より今回。2年連続の最優秀ダート馬のタイトルに向け、勝利への執念は相当である。

(美浦の宴会野郎・山村隆司)

東京スポーツ

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