今年の
フェブラリーSを制した
ゴールドドリームは「行けるんだったら行ってみよう」(平田師)ということで、
ドバイワールドカップ、大井の
帝王賞に参戦しました。結果はあえなく惨敗。とくにドバイでは出遅れたこともあって、道悪でドロドロになったキック
バックの砂を全身に浴びてしまったそうです。
「ドバイの砂は粒子が細かいんだけど、上がってきたときは栗毛に見えるほどだったよ」
続く
帝王賞も7着敗退。結果的には2000mという距離に壁があったようです。
「結果論だけど1ハロン長かったと思う。やってみないとわからない部分もあったけど、
南部杯での走りからそう思った。4歳の春は厳しい経験をさせてしまったけれど、この経験はこれから生きてくると思うよ」
続く
南部杯ではゲートでタイミングが合わず、出遅れてしまいました。平田師は以前から「次にゲートで何か嫌なところを見せたら何か対策をしよう」と思っていたそうですが、その矢先の出来事でした。
「そこで、レース後すぐにリフレッシュ放牧に出すのではなく、ゲート内で縛るなど入念に教え込んで納得させた後に放牧に出したんだ。放牧から戻った後も確認のために数回ゲートに入れたけど、納得している様子だったよ」
この練習の成果が無事
チャンピオンズカップで生きるといいですね!
でも、仮にまたゲートが悪かったとしても、鞍上がムーア騎手ということで平田師は「仮に出遅れたとしても、きっとなんとかしてくれる」とあまり心配していないようです。
「ムーア騎手は世界を代表する騎手だけに、こちらも細かい注文はつけません。ただ、決してゲートが上手い馬ではないので、何かあっても慌てずに落ち着いてコーナーをまわってからジワーっとあがってきてくれればいいんだ」
そのあたりは冷静なムーア騎手なら問題なさそうですね。
「スムーズな競馬になれば、チャンスはあると思う」と平田師は力強く語っていましたよ。
ちなみに、ムーア騎手はこれまで中京で45戦16勝、2着7回、3着3回の成績。勝率は35.6%、連対率も複勝率も50%を超えています。それだけ勝てる馬が集まっているとも言えそうですが、それでも結果を残すのはさすがですね。
「一流の外国人騎手は先入観なく乗ってくれるのがいいね。ムーア騎手のセンスで乗ってきてくれればいい」
追い切りの動きもとても良かったし、まだまだ伸びしろがある4歳馬だけに期待がかかります!
(取材・写真:花岡貴子)