小回りで器用さが必要な中山から、直線が長い阪神外回りへ。2歳牡馬のチャンピオン決定戦・朝日杯が生まれ変わって4年目を迎える。今年から
ホープフルSがGIに昇格したこともあって、伝統の2歳王者決定戦もその意味合いに変化が生じることになるだろう。
1.前走1着馬が強い
トーナメントの決勝戦のような位置づけにあるレースで、前走で負けていることはそれだけで割り引き材料になる。前走で1着だった馬が9連勝していて、2着も過去10年で5頭までが前走1着馬だった。
2.差し・追い込みが優勢に
これは阪神開催になって以降3年間で顕著な傾向。中山で行われていた当時は逃げ・先行タイプに優位なレースだったが、近3年の連対馬で4コーナーの位置取りがもっとも前だったのが、一昨年2着の
エアスピネルの6番手。それ以外はすべて4コーナー10番手以下だった。
3.11月に使われているのがベター
2か月半以上の休み明けでこのレースを制したのは、最近10年では2008年の
セイウンワンダーのみ。最近10年間の連対馬20頭のうち、18頭は11月にレースを使われていた。
注目は
タワーオブロンドン。
京王杯2歳Sの勝ち馬で、関東馬ながら
ききょうSで阪神コースも経験済みなのも、朝日杯を見据えての布石と考えられる。新馬戦は逃げ切ったが、次走から控えて差す競馬を教え込まれて、前走はスローペース、前々走はハイペースをともに完勝。本質的には短距離タイプとも考えられるが、現時点の経験値、完成度を考えればマイル戦も大きなハードルにはならないだろう。