有馬記念で希望の枠が取れるならば、ほぼみんなが内枠を引くことでしょう。それくらいコーナーを6回まわる中山芝2500mは枠順が重要です。
皆が欲しがる1枠をひいたのは1番
ヤマカツエースと2番
キタサンブラック。このコーナーには何度となく登場している
ヤマカツエースですが、いやぁ実にいい枠を引きました。器用な馬なので、俄然競馬がしやすくなりましたね!
担当している土屋助手も「この枠ならインぴったりをまわってこれる」とニッコリ。
状態は高値安定の
ヤマカツエースですが、「今年でいうなら、
大阪杯(3着)と今回がいちばんいい」とのことでした。
GIに手が届きそうで届かない
ヤマカツエースですが、ここまで条件が揃えば一発あるのでは!? と期待してしまします。
そして、2番枠の
キタサンブラック。これがラストランとは寂しい限りです。清水師はいつもニコニコしている先生ですが、
キタサンブラックに
ニンジンをあげているときの笑顔はとても穏やかで見ていて微笑ましいものでした。スターホースはラストランの競馬場でそのまま繁殖地へ行くケースが多く、トレセンとは輸送時にお別れになるものですが、
キタサンブラックの場合は来年1月7日の引退式まで栗東にいることになります。また、姿は見れるけれども、やはり寂しいですね。
前走、
ジャパンカップは落鉄騒動がありましたね。幸い、その影響はなく
キタサンブラックはそのあとも“いつもどおりの塩梅”で蹄鉄を履き替えています。
キタサンブラックを担当するベテラン腕利き装蹄師は、「馬にとって蹄鉄は人間の靴と一緒です。落鉄があったからといって、鉄を留める釘を絞めすぎれば窮屈になる。ほどよい塩梅で打つのが一番です」と話していました。“いつもの塩梅”で、GI6勝を含めた11勝を勝ち取ってきているのです。当然でしょう。
23日はいよいよ中山への輸送ですね。全馬無事に中山競馬場に到着する姿を楽しみに待っています。
(取材・写真:花岡貴子)