10日に
ラルムドールが阪神芝外1800メートル新馬戦を制した後、管理する松元調教師がこんなことを言っていた。
「次走は暮れ(28日)の500万平場(阪神芝内2000メートル)を使おうかと思っていたんだけど、何でもいいメンバーが集まるみたいだから…。年明けの
福寿草特別(1月6日=京都芝内2000メートル)に行くことにした」
その500万下平場には、
ディープインパクト産駒フランツ(音無)に、
葉牡丹賞2着馬
シャルドネゴールド(池江)、未勝利戦を豪快にマクリ勝ちした
エタリオウ(友道)。確かに平場とは思えないほどの強豪牡馬が集結しそうなムードだ。
この500万下平場自体が「出世レース」として親しまれてきた
エリカ賞(2014年で休止? 廃止?)の代わりに作られたレースだということは以前に当欄で紹介した。ではなぜ、休止したのか?同年にGIIとなった
ホープフルSに、よりいいメンバーを集めるための
JRAの方策だった。
ところが、翌15年のこの阪神500万下(芝内2000メートル)を勝ったのが、あの
サトノダイヤモンドで、今年も好メンバーが集結。平場になった今でも、その“吸引力”は相当なものだ。
翻って肝心の
ホープフルSの方はどうなのか?
デイリー杯2歳Sの覇者
ジャンダルムほか、それなりに注目馬はいるものの、過半数が賞金400万円。堂々とGIを名乗れるほどのメンバーが集結したかとなると、個人的には微妙な気がする。
一年の総決算・
有馬記念の後に行われる微妙な日程のこともあり、あまり“ウケ”が良くない
ホープフルS。なんとか盛り上げようとする主催者の意図通りのレースとして定着するには、まだまだ時間がかかりそうだ。
いずれにせよ、今年のメンバーなら1勝馬にも十分勝機あり。中でも坂路野郎は、新馬戦(京都芝外1800メートル)を馬なりで圧勝し、1週前追い切りでも抜群の動きを見せた
トラインに熱視線を送り続けている。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
東京スポーツ