今年の競馬を締めくくるGIは
ホープフルS。無敗で挑む馬は何頭かいますが、その中の1頭、
ジュンヴァルロが気になっています。
この時期の2歳馬は競馬というものを理解しきれていない馬も多いものです。しかし、
ジュンヴァルロは一戦ごとに“競馬”という仕組みを理解しているようです。
「デビュー戦では自分が何をすればいいのかよくわかっていなかったけれど、2戦目では明らかに慣れてきて競馬というものを理解していた。2歳らしい、いい成長をしているね」と担当の島厩務員。
競馬で自分が戦わなければならないことがわかるとテンションが上がるそうですが、そのコントロールもなかなかのものだそうです。
「テンションが上がる時は瞬間湯沸かし器のようにすぐに上がる。でも、自分が納得すればすぐに落ち着くんだ」
そして、テンションが上がりやすいのはニューアプローチ産駒の特徴とのこと。
「
ジュンヴァルロもカッとなりやすいニューアプローチ産駒のいいところを受け継いでいる、とライアン・ムーア騎手に言われたよ」
英・ニューマーケットとオーストラリアをシャトルしている種牡馬の血統とあって日本にはあまりメジャーではありませんが、欧州にはたくさんのニューアプローチ産駒がいます。そして。二戦目に騎乗したライアン・ムーア騎手は地元で数々のニューアプローチ産駒に跨っています。そんな世界の名手の言葉、嬉しいですし期待が膨らみますね!
今回の舞台は中山。初の長距離輸送も経験します。
こればかりは経験してみないとわからない面もありますが、2歳時にクラシック路線に乗るために必須な経験を積めるのはよいことだと思います。
未知の部分も多いですが、その分夢も膨らみますね。乞う、ご期待!
(取材・文:花岡貴子)